2017年7月3日月曜日

【彫金師・岡崎一氏との出会い。彼は岡山県から縁もゆかりもない熊本へやってきた】

いつも熊本発インディーズT-shirtブランド【DARGO】のブログをご覧いただきありがとうございます。


先日リリースしたこちらのオリジナルシルバーアイテム2種もご好評いただいており、とても嬉しいです。


【DARGO × Hajime Okazaki】"HAVE A NICE DAY" traffic silver necklace





【DARGO × Hajime Okazaki】The Retro Port Silver Ring (Uncle Sam)




雑誌を読むと有名なブランドやキャラクター同士のコラボを良く見ますが、実はボク、個人的にあまり得意じゃないんです。
 

特に『全然テイストが違うのにこの組み合わせ?!』みたいなやつ。

 
子供ながらに大人の裏社会というか、金のニオイを感じてしまってワクワクしない残念な気持ちを感じてしまいます。



変かもしれませんが、むしろどこかのブランドのパロディを勝手にしてる方が潔くて男気を感じていました。


ですのでInstagram等の "惹き込まれる写真" が攻勢の時代でも、ブログへのアクセスが1でもある限り、DARGOの製作背景や普段から感じていることはヘタクソでも自分の言葉でお話していこうと思っています。



ということで、今日は<デザインコンセプト><技術>についての説明の前に、なぜ今回、彫金師・岡崎一氏と共同で製作をおこなったのか。この件について少し触れようと思います。


まず、彼との出会いはジョンブルアンティークでした。


DARGOがジョンブルアンティークに工房を構えさせてもらう2年くらい前、彼は僕より先にジョンブルアンティークに入居していました。アンティーク家具屋の片隅でひっそりと彫金製作を行っていたのです。


はじめ君は僕と同じ27歳、平成生まれです。
後に僕が主催するイベントに出展してくれたりして、そういった経緯もあって自然と仲良くなりました。


彼は岡山県の出身で、18歳くらいから彫金師としてのキャリアをスタートしています。
やがて10年目になるので中堅クラスといったところでしょうか。


一時、歯科技工士の専門学校に通っていた経験もあって(成績トップで生徒会長だったのに何故か自主退学)、そこで学んだミリ単位の技術と丁稚奉公していた地元・岡山のお師匠さんから会得した彫金技術を持って生まれたセンスとアンティーク関連に対しての深い知識を織り交ぜながら、独自のアクセサリー&ジュエリーを創作されています。






元々は岡山県で彫金師としてのキャリアをスタートしたわけですが、仕事をしないと絶対に喰えない状況を自分に課したいという覚悟に目覚め、岡山を離れ、バイクと大きなリュックに夢と道具を詰め込んで縁もゆかりも一切無い熊本へ。


伝手(つて)無し、仕事なし、寝床無し、金無し。


さすがにヤバいぞ…』というギリギリの時、熊本で知り合った方がジョンブルアンティークをはじめ君に紹介したらしく、ジョンブルの社長が工房として店内スペースの一部を貸してくださったようで、肝心の寝床は当時西原村にあった家具倉庫を貸していたそうです。


現在、はじめ君は順調に仕事が増え始めたことでジョンブルアンティークを退去し、めでたく熊本市南区の近見にて単独で工房を構えることができました。


そこでは個人のオーダーメイドジュエリーを主な作業としており、主に結婚指輪をメインに製作中。既製品には無い温かみ、2人だけの想い出をオリジナリティに換えてブライダル関連のジュエリーを製作しています。今ではお弟子さんが一人いらっしゃって、工房では二人で黙々と製作されています。


それで、実はほんの2か月だけジョンブルアンティークで彼と一緒に作業していた時期があったんです。


彼が退去前で、DARGOが入居直後。


彼が退去することを聞きつけて、ウチは厚かましくも『入居させてください』とジョンブルさんに助けてもらった次第なのですが…。
そのほんのちょっと一緒に居た時期に『いつか一緒に何か創れるといいねぇ』なんて、男2人で深夜残業中に話をしていました。


シルバーアクセサリーなんて単体で製作できるわけがなく、ロット発注なのである程度まとまった数をオーダーしないといけないし、ウチもDARGOをスタートしたばかりでまともにお客さんが付いている状態でなかったので資金も余裕がない状況。


モノを作っても買ってくれるお客様が身近にいないなら売れ残ってしまい、在庫になります。
ファッション関連のウェア・グッズも十数年前みたいにポンポン売れる状態ではないので、シルバーアクセサリーを小さなブランドが作ること程リスキーなことはありません。


やむを得ず、その時は断念せざるを得ませんでした。


その後、DARGOは各種イベントにお声掛けいただくようになって商品構成も一時期より充実し、おかげさまで徐々にお客さんも増えはじめました。
熊本から全国一のアメカジ系シルクスクリーンT-shirtの製作を目指す中で、いつもサポートしてくれるお客様の日々のT-shirtスタイルをより充実させるために関連グッズにも力を入れようと決意。


ちょっと強気に出た部分はありましたが、こうしてようやく彼にオーダーをすることが出来ました。ネックレスは昨年も発売していましたが、今年の再リリースに合わせて新作リングも発売。


また、先日もご紹介した関西の古着屋情報サイト【F-STREET】さんにも紹介記事を掲載していただくなど、九州を飛び越えて多方面からもフックアップしていただいています。本当にありがたいですね。


さて、【DARGO】というブランド名は熊本地方の「とても」という意味を持つ「だご」を文字って「ダーゴ」と名付けているのですが、名前は使命ということで、とても良いモノを作るモノづくりの中で、僕は作り方にもこだわりたいと考えていました。


都市圏の業者を探して発注するのも良いですが、できれば同じ熊本のつくり手さんやクリエイターの方と協業して、地域循環するモノづくりをブランドとして推し進めたい。


ファッションの街・熊本と称されることが多かった熊本も「仕入れて売る」形態のお店がほとんどで、東京・大阪・福岡などの都市圏のように併行して「作って売る」が文化として根付く傾向が一切見られないので、僕としてはお客様に新しくて刺激のあるモノを見せるために「作って売る」を熊本で成り立たせたい気持ちを人一倍強く持っています。


個人としてもアートヒューマンプロジェクトという熊本のつくり手やクリエイターを支援する運営団体を立ち上げましたし、そういった想いは僕の心に強くあり、こういったコラボレーションや作り方もモノの一部として見ていただけたらとても嬉しいんです。


今回のネックレスとリングは個人的に日本のアメカジの歴史に少しくらいは爪痕を残すようなプロダクトを生み出せたと自負していますが、なにわともあれ、はじめ君なしでは今回のシルバーアイテムは製作が不可能でした。


生まれ育った岡山を離れ、縁もゆかりもない熊本へ勇気を振り絞って来てくれた彫金師・岡崎 一氏には心から感謝しています。彼との出会いがなければ今回のネックレスもリングもこの世には存在していません。


これからも彼とは切磋琢磨しながら熊本を盛り上げつつ、たまには缶ビールでも良いので乾杯して、また次の夢の話をできたら最高です。


長くなりましたが、偶然出会ったゆとり世代の二人が作ったオリジナルシルバーアイテムは必然的に生まれた、そんなエピソードでした。






DARGO "RATS" Narimatsu 
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【DARGO John Bull Studio】
熊本県熊本市東区下南部3丁目10-26
ジョンブルアンティーク内
OPEN / 11:00~18:00
定休日/毎週火曜日

熊本市下南部にあるジョンブルアンティーク内にてショールーム兼工房を構えて作業中です。
親切なスタッフさんがお出迎えされますので、どうぞお気軽にご来店ください。



【OFFICIAL PAGE】
https://dargojapan.shopinfo.jp/

【ONLINE STORE】

・1点1点、手刷りでTシャツにプリントするということ

【Instagram】
・DARGO

・ディレクター(Narimatsu "RATS" )

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【DARGO Hand Screen Printed T-shirt】
-- Independent Japan Brand --
Inspired by U.S Culture,  Roots in California,
Work in Japan,  Heart in Kumamoto.
OFFICIAL HP:https://dargojapan.shopinfo.jp/
E-mail:dargo.japan@dargo2014.com

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