DARGO: 【T-shirtブランド的証明の仕方】

いつも熊本発インディーズT-shirtブランド【DARGO】のブログをご覧いただきありがとうございます。

DARGOはインディーズT-shirtブランドです。

すべてのプリントT-shirtは工場に外注するのではなく、熊本市内の専用スタジオにてシルクスクリーンを使い、インクの調合も自分たちの目でひとつひとつ確認ながら調合し、手刷りでプリントしています。

平成も終わりを迎えるこの現代で、時間の手間や設備投資の時間を考えると「手刷り」は本当に有り得ないと思います。外注した方が明らかに効率が良い。

そして最近は熊本でも手刷りと謳ったオリジナルT-shirtが出回っておりますが、ウチは手刷りを「目的」としていません。

僕らは誰のために、なんのために技術を磨くのか。
手刷りという技術はセールストークのためにあらず、自分たちのアイデンティティやお客様にとっての「手段」だと捉えています。ここは履き違えてはいけません。

この手法をあえてチョイスしていることには僕が大好きな古着のT-shirtに由来します。
1960年代、1970年代のプリント技術が発展途上だった "あの頃" にしかない雰囲気。
ちょっとしたカスレや滲みが、洗うたびにコットンの風合いや経年変化と相まってとても相性抜群なんです。

こういった、どこかで誰かが心を込めてつくったものは、売るためにだけつくられたようなどこで何を買っても表情が一緒のものとは一線を臥すような気がしています。

僕は古着をたくさん見てきて、その文化的背景にとても感動しました。

今の洗練しきった大量生産系のプリントT-shirtにない粗々しさ
今のアパレルの翳り(かげり)

手刷りのT-shirtだけが身にまとる覇気が、それらを打開すると信じています。

先日ご紹介した好評の "G,G,Bridge" T-shirtもシルクスクリーンを使ってプリントしています。
写真用の高密度シルクスクリーン版を使い、水性インク４版構成にて手刷りでプリントしています。

①イエロー

②マゼンタ

③シアン

④ブラック

マシーンでプリントして１００点に着地するのは当たり前。
最新設備ではなく、T-shirtが発展途上だった "あの頃" と同じような旧式のプリント設備で何版も重ねるからこそ意味があると思います。

手刷りでも１版、２版なら余裕なのですが、３版から状況が変わってくる。
４版となると大幅にズレないように、それはそれは集中しなければなりません。
(それでも手刷りでやってる以上、少しズレちゃうのですが)

でもDARGOでは売る人が作る、作る人が売ることに拘っているので、コレしかないんです。

それでようやく D.I.Y 精神やインディペンデンス (独立性の高い) 精神がウェアに宿ります。
大きな渦に巻き込まれたり、既定路線をただ走るのでなく、いつまでも挑戦的な姿勢でステップアップしていきたいんです。

San Franciscoには Think Globally, Act Locally ( 世界規模で考えたことを自分のローカルで行動してみよう ) という考え方が根付いています。
自分のローカルを押し上げていく上でとても大切な考え方だと思います。お山の大将になっても仕方がありません。

僕は熊本・並木坂の古着ブームでファッションに目覚め、そしてサンフランシスコへ行き、そこで体験した感覚や想いを熊本で表現する。この循環に強くこだわっています。

「手刷り」はそのための手段であって、「目的」ではありません。そして売り文句としても在らず。

これから大手ブランドが作らないような、いや、作るはずがないような、まだ見ぬT-shirtを皆さんにお見せすることができるきっかけでありたい。

とはいえ、、

説明はすぐ出来ますが、証明するには時間がかかる。

DARGOとしてもまだまだ沢山のアイテムをつくっていくつもりです。
ブランドとしても哲学や熊本の街の文化的背景・歴史も紡いでいきたい。

そんな中、今回の "G,G,Bridge" T-shirt は僕の考え方や精神的なスタンスをはっきりとさせてくれて、今後の製作のキーポイントとなるウェアになったと自負しております。

いつもどおり長々と語ってしまいましたが、純粋にT-shirtとしても普段のカジュアルなスタイルの中に取り入れやすいのでオススメですよ。

前回のブログでもプッシュしたのでクドイようですが、San Franciscoを本社とするLEVI'Sと合わせてコーディネートすると雰囲気ドンズバ。

是非チェックしてみてください＾＾