いつもインディーズT-shirtブランドDARGOのブログをご覧いただきありがとうございます。
2015年、DARGOはインディーズT-shirtブランドとして熊本市を拠点に活動を開始しました。
その時は四畳半の部屋から、本当にシルクスクリーンと2~3枚の無地Tシャツだけでスタートしました。いま思えば完全に見切り発車だったように思います。
今年、気が付けばブランドスタートから5年が経ちました。
5年やってみて、ようやくインスタのフォロワーさんも1000人に到達できまして、数あるアパレルの中でもそれくらいニッチなことをやり続けているのですが、だからこそやっぱり常に進化はしたくて、2018年くらいから自分なりにシーズンテーマを設けて、それに沿った作品やイメージをウェアとして昇華していこうとしていた矢先…
2019年 去年ですね。6月の終わりでした。
僕は過労からパニック障害という病気を発症しました。もうね、ここからが地獄。
毎日二日酔いのような頭痛と吐き気に襲われ、抗うつ剤を飲んでは気分を安らげ、完全に無理できない体になってしまいました。
当時はオンラインストアと店頭を同時並行でやっていましたが、何せ自分でデザインを企画して、それをプリントし、営業日に合わせて陳列し、お届けする。
それ以外でもたくさんのデザインをしたり、企画の打ち合わせや経理を進めたり…となると、初めての流れに体と心が追い付かずダウンしてしまったんです。
僕、金づちで泳げないんですけど、ある日シャワーを浴びていたら群青色が広がる海底のような場所でダイビングをしている最中に溺れるといった幻覚を見てしまい、そこから心臓が強くバクバク鳴り始めました。明らかに変な感覚だったので、翌日に心療内科を受診したらパニック障害と診断されました。
割と元気な(?)キャラクターでやらせてもらっていたもので、周りの友人や仲間には『パニック障害になったよ~』と一応伝えてはみましたが、心中穏やかではなく、これからのブランド運営やお客様への期待を想うと不安が募る毎日でした。
立ち上がりたくても頭痛が酷くてまったく起き上がれず、あまりにもお店を休むもんだからとうとうInstagramにも『お店はいつ営業ですか?』と問い合わせが十数件も届き、この時初めて、僕の個人アカウントで病状の告白に至りました。
病状をお伝えして、休んでいる理由を明確にお伝えするのは一般的に当たり前かもしれませんが、業種的にも印象やイメージが悪くなったらどうしようとか、相当不安で、とても怖かった覚えがあります。
『ドン引かれるんだろうなぁ~』『またお客さんゼロからかなぁ~』
なんて思っていましたが、心配や励ましの連絡が続々と届き、とても勇気になりました。
大げさな表現に聞こえるかもしれませんが、人間、どん底に落ちたときに差し伸べてくれる光があることがどれだけ幸運なことか、それがすごく身に沁みました。
SOMEBODY IN LOCAL LOVE ME
(ローカルの誰かが私を好きでいてくれる)
フォロワー数なんて関係ない。
影響力が大きい人に気に入ってもらえるように媚びなくていい。
お店が街の一等地になくたっていい。
全員から好かれる必要なんてない。
そんなことより、自分のことを気遣ってくれたお客様ひとりひとりを大切にしよう。
そして何より、自分を信じよう。
体調が落ち着いたら、この言葉をテーマに製作をしようと決心し 2020年へ。
薬で整えていた病状も徐々に落ち着きはじめ、ハードワークにも普通に対応できるようになりました。
それまでは思いついたデザインを流れでリリースしたりしていたこともありましたが、反面、タイミングやその時の世相の雰囲気に対してブランドとしては脈略もないように製作しているようにも受け止められることもあったので、過労で倒れたことをキッカケに2019年くらいからブランドのイメージも、これまで以上にしっかり足場を固めていこうと強く想うようになりました。
それは例えば、ひとつのインクの色の度合い、そしてTシャツとの配色の組み合わせ
DARGOっぽいか、ローカルのバックボーンは投影されているのか、
そこまでしっかりデザインして、型数は少なくても良いから丁寧につくり、お伝えしようと。
例えばすでに2019年には構想にありましたが、DARGO Logo T-shirt (フォレストグリーン)なんかはキャンプ好きが高じてこの色を皆様にご提案させていただこうと思っていたところコロナの影響もあって3~4月は外出自粛に。
そうなると人間、意外とグリーンを求めてしまうもので偶然に偶然が重なり、リリース直後の春夏シーズンでは皆様のもとへめちゃくちゃ旅立っていきました。
"たかがTシャツ" かもしれませんが "されどTシャツ"
色なんて…と思わず、時代やお客様が喜ぶ色の組み合わせ、インクの光沢具合
それに袖を通したお客様は僕がいない時間、『それ、いいね』と周りの大切な人たちと会話になっているのか。
どうやったらお客様に楽しんでもらえるのか。スルーされるような服は着させない。
純粋にいいね!って言ってもらえるような服を届ける。
そういったクリエーションにしっかり向き合って掘り下げていこうじゃないか、と。
僕らが都会だろうと田舎だろうと
毎日を一生懸命 働いている間、
熊本の山では木々が生い茂り、風が吹き、
そして海に太陽が沈み、波は何万回と打ち上げられています。
逆に言えば、自然が誰の目も気にせず雄大に生きている間、
僕らは誰かの目を気にしながら生きてしまっている。
それは大人としてどうなのかと。
大好きなキャンプを通じて熊本ローカルの素晴らしい景色を目の当たりにするたびに思うのは、もっとDARGOらしい魅力をウェアを通じてお伝えしていきたいということです。
そんなこともあって、2020年は年間を通して「SOMEBODY IN LOCAL LOVE ME. (ローカルの誰かが私を好きでいてくれる)」をテーマに製作しています。
そして いよいよ大詰め。
11月からの秋冬物ラッシュに加え、12/5(土)~よりさらに新作が加わります。
熊本発インディーズT-shirtブランド「DARGO」
フルスロットルで駆け抜けていきますので、是非ともご期待くださいませ。
SOMEBODY IN LOCAL LOVE ME
(ローカルの誰かが私を好きでいてくれる)
熊本が好きな人も、熊本に行ったことが無い人も、
ダーゴのウェアに袖を通せばローカルの情景が浮かぶ。
僕が大好きなNujabesの情景的なミュージックのように
気持ちを込めて作っています。
Narimatsu
・1点1点、手刷りでTシャツにプリントするということ
OFFICIAL HP:https://dargojapan.shopinfo.jp/
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