僕が中学の頃、アメカジ古着が全盛期でめちゃくちゃ流行っていました。
もちろんお金は無いけど少しでもお洒落はしたい。
そんな気持ちからファッションにどっぷり浸かるように。
20歳から熊本市・並木坂にある某セレクトショップでアルバイトをはじめ、24歳になると郊外店で立ち上げの店長を務めさせていただき、25歳で独立(DARGO立ち上げ)
気付けば今年32に。
有り難いことに年齢と共にお仕事が増えてきているのですが、同時に普段持ち合わせなくてもいいけど、急に必要になる貴重品も増えていく一方…。
免許証・保険証くらいなら財布ひとつで全然問題ないですが、最近は急に役所に行くことも増えてしまい、印鑑・印鑑証明をはじめ、歯医者や整体などの通院関連カード・そのほか馴染みのショップのポイントカードから充電コードやモバイルバッテリーに乾燥対策のリップやハンドクリームなど、ビックリするくらい沢山持つことに。
この量、とてもじゃないけど財布では収納できない。
どうにかしろよって話ですが、緊急で必要な場合も、多々ある。
とはいえ僕はズボラな性格なので、いちいち前日に財布の中身を自宅で入れ替えてお出かけなども出来ないんです。
特に役場がそうですが、急に空いた手隙の時間で行きたくなる場合ありませんか?
印鑑を持ち合わせていないから次のお休みにまた行かないといけないとか全然ありましたが、これ、本当に時間の無駄。
面倒だけど大事な貴重品をカッコよくまとめることが出来て、ずっと使えるように何歳になっても長く使い続けるようなポーチないと?
でもダ〇ソーや無〇良品のポリエステル・ナイロン系の生活雑貨じゃ絶対イヤで、できるなら普段のカジュアルな使い方~会食や結婚式まで幅広く対応できるデザインのポーチが欲しい。
なんて、ワガママをずっと考えていました(笑)
"とにかく貴重品の収納は適当に、カッコよく"
そんな僕のストレスを解消するために今回のポーチを企画しましたが、素材の選定は高級感を表現するためにやっぱり最後はレザーに辿り着きました。
こちらは何年か前にナイロン素材で製作した初期のポーチ。
元々ミリタリーベースのデザインで、ドイツ軍のヴィンテージポーチをベースにつくられています。
内側がターポリン素材で水には強くアウトドア向きですが、これでスーツやジャケットスタイルの場所に行くのは厳しい。結婚式やレストランなどです。
実際に結婚式に持っていってみましたがカジュアル過ぎて、ジャケットや会場の雰囲気をトータルで考えると絶対にこれじゃない方が良い雰囲気があって少し恥ずかしかったです。
そこで、カジュアルシーンからジャケットスタイルまで使えるポーチを探し始めるのですが、前回コインケースを製作していただいたUhuru Peak Studioさんにご相談させていただくことに。
たとえば流行りのレザーアイテム専門店から似た形を真似するんじゃなくて、チープシック(安くて良いモノ)やミリタリーベースなモノを高級化させようと。
ということで、レザーで製作してみました。
先ほども申し上げたとおり、ナイロン製は水に強いアウトドア仕様ですが、反面、野外用の雰囲気があるためレストランや冠婚葬祭シーンでは会場に馴染みにくかったり。
7~8年前に流行したクラッチバッグも、二つ折りの特有の形状のため流行りきった
感じが凄くある。この令和の時代に わざわざ持ってみても、なんか違う・・・。
若い子向けな感じ。
ただ、今回のポーチは流行りもない分、廃りもない。
永く使える良好な雰囲気が漂っています。
そんなニュアンスもあって、ミリタリーベースのヴィンテージポーチをレザーで製作してみて大正解だったのですが、素材が変われば 縫製が変わり、縫製が変われば寸法も変わる。
ちょっと素材を変更しただけと思っていたら、あわせて他の素材も変更を余儀なくされるんです。納得のいくモノが魔法使いのように簡単にできるわけがありません。
そんな都合の良い話はモノづくり界隈には一切存在しなくって、サンプル製作が一番大変でした・・・。
というか、革職人のUhuru Peak Studio(ウフルピークスタジオ)さんが一番大変だったと思います。
ウフルさん、心をこめて丁寧につくっていただき本当にありがとうございます。
肝心のサンプルはなんと2021年5月から約1年もの歳月をかけ、4回も修正。
【1st サンプル】
ウフルさんの工房で余った床革や端材を使って形状確認。
そしてこのタイミングでウフルさんから朗報が。
①ブラウンの栃木レザー(牛) ②ブラックで茶芯の革ジャン用ホースレザー(馬) が偶然調達できた、と。
栃木レザーと言えば手間のかかる "なめし" 工程に有害な薬品類を一切使用せず、原皮から抽出した樹脂を使用することで堅い革を柔らかく風合いのある表情へ進化させた高級素材でいて、日本が誇るブランドレザー。
黒色で茶芯のホースレザーは…有名なので説明不要でしょうか。
RED WINGのアイリッシュセッターに使用されている素材としても有名ですが、茶色の革を黒く塗ったことで生まれた通称 "茶芯 (ちゃしん)"
耐久性に優れており、オイルも抜けにくいのでメンテナンスも楽なためアメカジ界隈でも超人気のレザー。
今回ゲットできたのは大手ブランドも革ジャンの材料として使用している1.3mm厚のホースレザーです。
ブラウンとブラック
カラーリングもレザーアイテムとしてはまず最初にあるべき2色。
フォーマルもカジュアルも大車輪の活躍をしてくれそうだったので、これでいくしかないなと。
不幸中の幸いと言いますか、マジで2ndサンプルで失敗していてよかったです。
ここで確定し、生産開始していたら完全に他のレザーを使っていました。(運良すぎる)
そしていざ本番同様の素材で製作。
【3rd サンプル】
写真が分かりづらいですが、ジッパーの金具を2ndより大きくしたものの、まだ華奢な感じ。根本的に変更せねば・・・。
ここはパンツの裾のように生地始末を折り返して縫い合わせ、処理してあげた方がカッコいいはず。
またやり直し…。でもカッコいいモノをつくりたいし、伝えたい。
よし、もう一回。頑張ろう。次でラスト。最終章 4thへ。
そしてついに完成。
<製作ブログ①>
【ホースレザー・栃木レザーを贅沢に使用。DARGOオリジナル日本製レザーポーチ製作中!】
https://dargojapan.blogspot.com/2022/03/dargo.html
<製作ブログ②>
【詳細報告】DARGO本革レザーポーチ準備完了…
https://dargojapan.blogspot.com/2022/05/dargo.html
用尺(寸法)も財布より大きいので価格設定は4万円オーバーを見込んでいましたが、同じ熊本に拠点を構えるUhuru Peak Studioさんとの協業により、栃木レザーと革ジャンに使用されるホースレザーを採用しながらも3万円代での生産が可能となりました。
ちなみに僕はフォーマルに使うことも考慮して黒(ホースレザー / 茶芯)を選びました。
おそらく40~50年は安泰かなと…(笑)
革を愛でながら、ガンガン使っていきます^^
・1点1点、手刷りでTシャツにプリントするということ
OFFICIAL HP:https://dargojapan.shopinfo.jp/
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