2019年12月2日月曜日

【答えはどこに?プリントT-shirtは版が多けりゃエライのか】

いつも熊本発インディーズT-shirtブランド【DARGO】のブログをご覧いただきありがとうございます。



皆さんご存じのプリントT-shirt。


有名ブランドから大学サークル等のオリジナルT-shirtまで、無地のT-shirtにプリントを施し、デザインを表現しています。


プリント技法も「シルクスクリーン」「インクジェット」「転写シート」など様々ありますが、DARGOのプリントはシルクスクリーン技法を採用しています。


デザインの色ごとに「版」と呼ばれる道具を製作し、それを使って無地のT-shirtにプリントしていきます。





インクを垂らして、







一気に刷る。





基本的にこれがシルクスクリーンプリントの内容です。


ウチで言えばKUMAMOTO CITYは1版構成だし、新作スウェットのオリジナルロゴは5版構成。


つまり版を5枚製作し、色を5色重ねていることになる。(詳しくはコチラのブログにて)
版はデザインサイズが大きかろうが小さかろうが色の数だけ、その分の版が必要になります


ちょっとシャバい話になりますが、シルクスクリーンの原版ってのは、とてもコストが高いんです。ぶっちゃけた話。


洋服が売れるか売れないか極端に分からないこのご時世、


利益額も低いT-shirtというジャンルにコストを割くブランドは少なくなりました。
つまり洋服屋の売場から色の数が減ったってことです。


今どき、ブランドがシルクスクリーンTシャツに3~4版重ねるなんてとんでもない。


どうあがいたってTシャツの色数なんて採算を考えると1色が限界だし、頑張っても2版構成まで。


色をたくさん乗せたければ版を必要としないインクジェットプリントの方がコスト的にも収まりが良いんです。(インクジェットはTシャツ本体にコピー機のようにインクを吹きかける技法)


ブランドも如何に少ない版数を駆使してTシャツを上手くカッコよく見せるかが重要になっていると思います。


だって色数が多くても売れなければ意味が無いし、1色で売れるならそっちの方がいいじゃん、ってなるわけです。


そんな中、DARGOは…?


熊本を拠点とする 小さな 小さなブランドです。
そもそも専用スタジオで手刷りでプリントしているって謳うくらいですから、色を重ねないと格好つかないですよね。しかも古着の街、ファッションの街 "熊本" を拠点としています。せめて一枚のT-shirtに2~3版は使わないと、僕も熊本の皆さんや同じ業界の諸先輩方に申し訳ない。


というわけで数年前から2~3版構成のT-shirtをラインナップに増やしていきました。


そんな感じで、自分でプリントを始めると『色を重ねた方がエライ』というような病気にかかってしまいます。


30分~1時間かけて1色のインクを調合し、1色プリントして乾かしてという作業が10分くらいで、使った版を洗い流すのに10分くらい。


すべて一からやっていますから、1色プリントするのに大体長くて1時間20分は要してしまう。


そりゃ継続して自社プリントをやっていれば「1色にこれだけ費やしたし、色を重ねたらもっとエライ」という思考サイクルに陥ってしまうのも当然でしょう。


とは言え、こちらの考えとは裏腹に、KUMAMOTO CITY T-shirtのように1版構成でバシッと決まるものもある。これは1色で完結しているんです。一文字ずつ別々の色でプリントすればエライとかそんな話ではない。


やっぱり世の中にはそういったデザインも存在します。
どれだけ版重ね病に陥っても、こちらもそれは自覚しないといけない。
デザインに足を向けることはできませんから。


ただ、僕がセレクトショップの販売員だった2014年頃、どのセレクトショップの実店舗やオンラインショップを見ても1色プリントのT-shirtばかり売場に並んでいる光景を見て愕然とした経験と、その上でお客様には何を買っても同じという気持ちにさせているのではないだろうか、「着る楽しさ」より「どれだけ安く買えるか」にフォーカスさせすぎていないかという同じアパレル業界に身を置くものとして、ある種の責任感を感じました。


大そうなコトを僕なんかが言っても ”たかが” 知れていますが、どうしても興味を持ったことはやらないと気が済まない性分でして…。


皆さんにT-shirtの面白さをもっと知ってほしい、もっと色鮮やかなプリントを手に取ってもらいたい。
そんな想いで自らシルクスクリーンとインクを握り、複数版構成のプリントT-shirt製作にDARGOとして取り組むことを決心しました。


1版(1色)構成のプリントウェアは始めの一歩的なポジションだと思っていますが、DARGOでは僕の大好きな古き良きアメリカ古着のT-shirtのルーツに乗っ取って、これは1版で正解と100%心から言い切れるレベルのデザインを採用しています。


これからも安く作ることに固執し過ぎず、プリントT-shirtとしての鮮やかさにフォーカスしながら、DARGOにしか作れないT-shirtをご提案していきたいと思います。


今後はブランドが展開するオリジナルアイテムとして、プリントウェア以外の展開も視野に入れていますが、やはり原点はシルクスクリーン。


軸はぶらさず、太く育てていく。


採算も大事ですが、僕は手間がクオリティを育んでくれると信じています。








Narimatsu
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【DARGO "LAND TO COAST" STORE & STUDIO】
熊本県熊本市南区田井島2丁目1-14
DARGOショップ内
OPEN / 14:00~19:00
定休日/毎週火曜・水曜日

熊本市南区の旧浜線バイパス沿いにスタジオ兼ショップとして路面店を構えています。
ヨダレカレーさんの斜め前ですので、お気軽にお立ち寄りくださいませ。




【ONLINE STORE】

・1点1点、手刷りでTシャツにプリントするということ

【Instagram】
・DARGO

・ディレクター(Narimatsu "RATS" )

・ストアインフォメーション

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【DARGO Hand Screen Printed T-shirt】
-- Independent Japan Brand --
Inspired by U.S Culture,  Roots in California,
Work in Japan,  Heart in Kumamoto.
OFFICIAL HP:https://dargojapan.shopinfo.jp/
E-mail:dargo.japan@dargo2014.com

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